札幌市下水道科学館

俺は館とか園と名の付く物が好きだ。
動物園とか植物園、美術館、博物館、科学館とか。
去年は藻岩山の麓にある水道記念館に行き、それなりに面白かったのだが

「いや、絶対下水処理場の方が面白いはずだ。」

という確信をさらに強めた。

だって上水道なんて元々そんなに汚くないから、水道水にする行程もたいした物では無いであろう。
そこへ行くと下水なんてウンコだよ。
処理の大変さから言えば下水を横綱とすると、水道なんてのはふんどしかつぎみたいなものだろう。

何せウンコがはるばると下水管をドンブラコと流れていって汚水処理場にたどり着き、そこで処理されて水分は山のわき水のように透明、清潔になって川に流され、
沈殿したウンコのなれの果ては歩道の敷石になったり、肥料に姿を変えてしまうのだからまるで魔法だ。
こんなに興味深い事が滅多に有る筈がない。

しかし実際の施設を見ることは難しそうだから、下水処理の仕組みを解説、展示した施設が無い物かと思っていた。
手稲山口に水再生プラザという建物があって、何か展示していないかと見に行ったのだがテニスの施設があるくらいだった。
屯田のジョイフルAKの帰り道、創成川のほとりに「札幌市下水道科学館」という看板を見つけ、そういう施設なのかも知れない、何時か行きたいと思っていた。
偶々今日仕事が中止になってぽっかり時間が空いてしまい、行ってみることにした。

何もかもが面白く、興味深く、こんなに楽しい施設がただで見学できるとは、と感激して帰ろうとすると館員に呼び止められた。
3Dのアニメーションを見せてくれるという。
小さなホールに案内され立体視用の偏光フィルターの眼金を渡される。

小さくなった乗り物に乗って一緒に風呂の排水溝から汚水処理場に行き、最後は綺麗な水と共に川に流れてゆく。
汚水処理の工程を小さくなって体験させてくれるのだ。
この3Dアニメが良くできていて、すぐそこにロボットがいるように見え、純子なんかは大喜びだった。
仕方なく付いてきたのだけれど、最後は大満足、大いに楽しんで帰ってきた。
こんなに楽しいのにタダなんだよ。
子供も大人も楽しめる穴場だ。

下水処理の模型もある

我が家の畑でも使っている堆肥は厚別の処理場で作っている

早速ウンコで出来た敷石の案内が

マスコットキャラクターのクリンちゃん
誰かが触って落としてしまったらしく右足を骨折して包帯を巻き、松葉杖をついている。
何となく親近感が湧く。何故だ?

我が家の辺りの下水道施設

これがウンコのなれの果てだ

札幌市のマンホールの蓋