余市で買い物をするつもりで出かけたが、観光客で混んでいてそのままドライブとなってしまった。
余市 倶知安 真狩 洞爺 伊達 室蘭 と走り、疲れたので幌別のサンクスに寄る。
この辺りは7月7日が七夕らしく、レジ待ちをしていたら子供達がやってきて
「ローソクだーせ だーせーよ ♪」
と歌い始める。
札幌ではあまり見かけなくなった風景だ。
すると店員の浴衣を着たほっそりした可愛いお姉さんがとても素敵な笑顔で
「みんなで何人?」
と聞くと子供が7人と答える。
お姉さんはあらかじめ準備してあったらしく、おやつを詰めた紙袋を一人一人に声をかけながら笑顔で渡す。
都会のコンビニの、ロボットでも間に合いそうなマニュアル通りの接し方ではなく、血の通った人の応対だ。
そのお姉さんがとっても素敵に思え、「是非息子の嫁に、、、」などと考えてしまう。
そういえば親父が末期がんで入院していたとき、世話をしてくれた看護婦さんの一人がとてもよい娘で「息子(俺のことね)の嫁になってくれたらなあ。」などと言っていたという婆さんの話を思い出す。
そんな事を思う歳になってしまった。
登別の町の交差点で信号待ちをしていたら、左がコープでやはり子供達が手に袋を持ちぞろぞろ歩いている。
一年に一度の稼ぎ時だ。
「ほら見てごらん。そこのオモチャ屋なんか、たかられたら困るからシャッター閉めて居ない振りしてるしょ。」
と純子が言うので右を見ると、確かにオモチャ屋のシャッターは閉まっているが、その隣の畳屋のシャッターも閉まっている。
「純ちゃん、やっぱりあれかい?畳屋も畳せがまれると困るんで閉めてるのかい?」
「そうだよ 子供達がみんな畳 頭に担いで持って帰るんだよ。」
子供達が大切にされている町の風景というのは良いものだ。
幕末に日本に来た欧米人は「日本では子供達がとても大切にされている。」と記している。
子供は社会の宝だという考えがあったんじゃないかな。